クラシックギター製作塾
tamaniwaワークショップ

ホームステイ型のギター製作教室です。

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どんな仕組みなの?

ギター製作のあいだ山のなかの小さな家に滞在し、ひたすら作り続けます。このページをスクロールしてご覧ください。

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体力がなくてもできますか?

基本的には手道具を使います。体力に応じて、電動工具や機械を使用します。

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tamaniwaワークショップについて

tamaniwaワークショップはどんなところなのでしょう。いままでおいでになったみなさんの様子をご覧になってみてください。Facebookもありますよ。

999-0361 山形県東置賜郡川西町玉庭6543ー18 浜崎 浩

hachedoble1308@gmail.com

0238-48-2833

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工房はブナ、ナラ、クリなどの雑木と北五葉松の林の中にあります。窓からは西吾妻の連山が望まれます。 玉庭は置賜でも雪深い地域です。当地はさらに雪の多いことで知られる旧矢の沢と呼ばれた地域です。 2024年からカリキュラムを変更しました。基本のスケジュールのほかにご希望がありましたら、ご相談ください。

電車でおいでの場合は山形新幹線米沢駅までお迎えに上がります。動きやすいウェア、スニーカでおいでください。

基本作業工程
作業は1週間ずつ分けて行います。疲れ安めの期間をおいてもう一度1週間の工程を行います。
これが最も基本的な講習コースです。ご都合に合わせて連続作業の日数を設定することもできます。予約時にご相談ください。  


 

入塾は一度にお一人。そのため事前のご予約が必要です。
残念ながらどちらのコースも塗装は含まれておりません。
ご自分で塗装をやってみたいという方のために、詳しく説明したページがあります。挑戦してみてください。

フレンチ・ポリッシングのページへ

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標準的なコースの料金は以下のとおりです。ご都合に合わせて日数などの調整は可能です。お問い合わせください。

基本コース

第1週(7泊8日): 165,000円(材料費を含む)
第2週(7泊8日): 114,000円


塗装コース(2泊3日)( シェラックたんぽ摺 の基本を学ぶコース) 

料金: 35,000円

お問い合せ

tamaniwaワークショップについて

はじめに

1992年6月、私は最初のギターを作り始めました。いまから考えてみてもどうしてある日突然ギターを作ろうと思ったのか、その理由はいまでも分かりません。どうしてギターでなければならなかったのか、それも分かりません。思いついてからというものは、機会あるごとに製作法を求めて書店や図書館を見て回りました。いまでこそたくさんの本を手に入れられますが、当時はギターの作り方を教えてくれる本などはありませんでした。材料などもどこで買ったらいいのか、どんな工具が必要なのか、まさしく五里霧中でした。インターネットなどというものもいまほど普及しておらず、なにかを外国から取り寄せるにはファクシミリを使うしかなかった時代です。
生の材料から作り出すのはあきらめて、キットを求めました。ところが意外なことにキットには作り方をていねいに教えてくれるような親切な説明書は入っていませんでしたから、五里霧中の状態は変わらず最初から試行錯誤の連続でした。とりあえずバイオリン製作の本を参考にしながらの作業でした。仕事から戻ると食事もそこそこに、狭い部屋にブルーシートを拡げ、古い食卓の脚を組み立ててから作業をしました。そして1時間もするともう寝る時間になってしまい、掃除をしてテーブルの脚を外し、シートを片付けなければなりませんでした。そんな状態ですから、その記念すべき1号器が完成するまでに1年8ヶ月もかかってしまいました。それでもあきらめずに作業を続けたのですから、私とギターの間にはなにか強い縁があったのでしょう。
ところがこの第1号器はただバリバリというばかりで、きれいに鳴ってはくれませんでした。ちょうどその頃、東京町田市玉川学園にバイオリン製作者、茶位幸信さんという方がおられるということを知りました。さっそく門をたたきました。茶位さんは音のいいギターをお作りになることでも名の知られた方です。では次の木曜からおいでということで、そこから私の本当のギター製作が始まりました。 茶位「親方」のもとで都合3本のギターを作りました。若いお弟子さんに混じって、週に2時間の作業を楽しみました。このときの楽しさはいまでも懐かしく想い出します。
ここには楽器工房に限らずどこにでもある「門外不出」の秘伝などはありませんでした。ギターに関する基本のすべてを余すところなく教えてもらいました。そうはいってももちろん素人が茶位ギターと同じ音を出せるわけはありません。これは当然のことです。そこには確かに「秘密」があります。しかしその秘密は自分で工夫しながら会得するものなのです。 キットになくて茶位工房にあったもの。それはていねいな指導とちょっとしたヒントです。音の出るギターを作るコツというか、長年の経験から生まれた法則です。欧米(特にアメリカ)のギター関係のホームページを覗いてみると、日本でなら決して公表しないだろうと思われるような「秘密」を包み隠さず公開している例に出会います。自分が試してみて、これはいいと思われる技術やジグ、手順などを自分だけのものとせず、広く知らせようとしています。ひとつの理由として、それだけ自分でなにかを作ってみようと思う人々の層が広いからなのだといえますが、茶道や華道などの分野に見られるように、閉鎖的な「道」の歴史を持つ国の文化との相違ともいえます。インターネットによるギター製作の通信教育を見たり、たくさんの部材屋さんの広告を目にしたりすると、いかに広い国とはいえこれだけの供給に応えるだけの需要、つまり自分で作ろうと思う人々がたくさんいるのだなと実感します。
私がギター作りを覚えるにあたり、近くに茶位親方のような人がいたこと、快く教えてもらえたことなど、そういう意味では私はとても運がよかったのだろうと思います。たいていの人は楽器を作ろうと思っても、教えてくれる人が見つからなかったり、仮に見つけても自宅から遠かったりで、なかなかチャンスがなく、そのままあきらめてしまっているのではないでしょうか。そんな願いを持った人にひとつのきっかけと場所を提供したいというのが「クラシックギター製作塾・tamaniwaワークショップ」開塾の動機です。私に与えられた幸運を他の人にも分かち合いたいと思ったからです。しかし誰もがギター製作に向いているわけではありません。またまず作ってみなくては自分が向いているかどうかも分かりません。私の場合も最初に作り出してから、はじめて自分がこんなにもギター作りが好きだったということに気がついたのですから。元来ものを作ることが好きであること、音楽とりわけギターが好きであること、この二つが必須条件でしょうか? 2011年夏、茶位親方は突然この世を去りました。79歳。その年五月にはお元気な様子だったのに、あまりにも唐突のことでいまだに信じられないでいます。ご冥福をお祈りします。

これまでにtamaniwaワークショップを訪れた人たちを紹介します。これがすべてではありませんが、ギター製作の様子が伝わってくるのではないかと思います。

ギターを作ってみたいとは思うものの、さて時間がねぇ…という方のために、ひととおりの製作手順をご紹介します。この通りに作れば必ずいい楽器ができあがるというわけではありません。木工の基本を理解している人なら、手順どおりに進められるはずです。ご質問は遠慮なくどうぞ。

作業手順

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2004/08

塾生1号はカンナも持ったことがないという若者です。 「ここをできるだけ平にして」と指示をしたら、フィンガーボードの面だしに半日かかりました。しかしそれはそれは完璧な平面になりました。フレットをヤスル必要もないくらいに高低差はなく、試奏でもビレません。こういった几帳面さも楽器作りには必要なことです。とても立派なギターができました。

Mobirise

2004/10

続いて訪れたのがAさん。細かいところまで注意して作っていました。当時は渋谷でバンド出演などもしていたそうです。できあがったばかりのギターを抱えて、ブルースを口ずさんでいるところです。その後、5本ほどの楽器を作り、いつの間にか楽団仲間の繋がりからギター修理も始めたそうです。名古屋のご出身で東京在住。いまごろはどうしておられることでしょう。

Mobirise

2006年8月

Tさん。確か多摩地区からでした。木工は初めてらしく、かなり緊張している様子でした。フット部分にリブ溝を掘っているところです。工房の壁もまだ新しく、道具や機械類が少ないですね。いまではものが増えてしまい、狭苦しくなってしまいました。

Mobirise

2009年7月

中学2年生のA.C.さん。学校の卒業プロジェクトとして「ギター製作」を選び入塾しました。なんとグレッグ・バイヤーズのエレベイテッド・フィンガーボードを製作です。ノートは英語で記入です。たくさんの写真のデータをとりながらプロジェクトの発表に備えていました。1ミリの狂いにも妥協しない強さが実り、立派な楽器ができました。

Mobirise

2013年8月

これはどなただったのか、記録も記憶もあやふやです。この頃はフレット溝をこんな方法で彫っていたのか!

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2013年10月

遥か沖縄からおいでになったYさんです。ちょっと力が入りすぎている感じ。しかしこの作業は誰でも焦る場面ですから、致し方がありませんね。4弦13フレットが少し当たりますが、美しい楽器になりました。

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2014/06

4月と6月に分けての製作でした。ゆっくりと時間をかけて作ったためか、きれいな音の出る楽器になりました。どなたも塗装は家に帰ってからの作業になります。しかしこれが難物で、なかなかうまくいかないものです。苦労しているうちにあるとき、急にコツをつかんだような気がして、それ以来うまく進んだりする、そんな感じの作業です。

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2015/06

香港からの入塾です。Cさんは物静かでまじめな方で、お酒もコーヒーも嗜みません。楽しくおしゃべりをするか、ギターを弾くか。
もともと日本ファンのCさん、すっかり山形も好きになって、このあと何度も遊びにおいでになっています。

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2015/09

千葉のWさん、5月に引き続いて2回目の訪問です。空に人工衛星やら、宇宙ステーションやらが飛ぶと忙しくなります。3日ほど滞在を延長してついにできあがりました。ご自宅のどこかに作業場を作るとか、作ったとか……

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2015/10

この手つきからも分かるでしょう。ここへ来る前に職業訓練所で家造りを学んでこられました。工具のつかいかたは慣れたものです。じっくりと納得がいくまで考えて作られたので、最後はすこし時間が足りなくなり、ブリッジ一部が間に合いませんでした。その後2台目に挑戦して、これはカットアウェイだとか。プロの製作家になったはずです。

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2016/10

おしゃれなIさんです。ていねいな進め方です。ていねいに作ればそれなりにいい楽器ができるものです。東京でギター教室に通っているそうで、この楽器を持っていくとおっしゃっていました。

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2017/04

バイオリン製作を学んでいるTさん、となりの教室でギターを作っているのを見ていて、自分も作ってみたいと思ったそう。ゆっくりですが、いい音の楽器ができましたので、工具の扱いにもう少し慣れればもっといい結果が出るだろうと思います。

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2017/08

図工の先生Mさん。キットを準備してこんなギターを作りました。最後の日に自作の曲を披露してくださいました。

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2018/04

中国瀋陽からのお客さん、Dさん。演奏家になることは諦めて、製作者になりたいとのこと。日本で工房も用意したいのだとか。

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2018/10

筑波のSさんは2回目の受講です。フランスでかのJ-P. Mazéに逢いにいったり、来日の折には自宅に呼んだり、本格的に動き出したようです。

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2019/08

中学1年生のMくん,もともともの作りが好きで、ギターを習っているうちに自分で作りたくなったようです。ベニヤ板で作ったりしましたが、それでは飽き足らずお母さんにお願いしてやってきました。

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2020/08

この夏の暑さは異常でした。例年8月も中旬を過ぎたら、朝晩は涼風が吹いて作業も楽になるはずだったのですが。大阪からの塾生、M. K.さん途中で軽い熱中症のような状態になり、1日半ほど作業を中断。すこし涼しくなってから再開しました。時間が足りず家へ帰ってからの宿題がいくつかあります。
21年6月、Sさん(高畠町)9月、Sさん、いずれもウクレレ。10月、Iさん(横浜)、Fさん(千葉)。
22年9月、Kさん(白鷹町)、10月、Aさん(寒河江市)。




Mobirise

2023/06

京都からおいでの Hさん、お帰りになって20日ほどが過ぎて、こんな写真が送られてきました。しっかりと装を続けておられたようです。試行錯誤の結果カシュウ塗料を試したということでした。












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